急性毒性
経口
ラットの5日間反復経口投與試験(用量:500, 1000, 2000, 4000, 8000 mg/kg bw/day)において、2000 mg/kg/day以下の用量で死亡が見られなかった(SIDS (Access on Dec. 2012))ことから、JIS分類基準の區(qū)分外(國連分類基準の區(qū)分5または區(qū)分外)とした。なお、本物質(βヨノン)40%とαヨノン60%を含む異性體混合物のラットのLD50値は4590 mg/kg/day(SIDS (Access on Dec. 2012))と報告されている。GHS分類:區(qū)分外
経皮
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:ガス
GHSの定義における液體である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない
皮膚腐食性及び刺激性
ウサギの皮膚に本物質原液0.5 mLを4時間の半閉塞適用した試験(OECD TG 404, GLP)において、紅斑および浮腫のスコア値は全観察時點で0であり、刺激性なし(not irritating)との結果(SIDS (Access on Dec. 2012))に基づき、區(qū)分外とした。なお、本物質(βヨノン)40%とαヨノン60%を含む異性體混合物をヒト11人に24時間のパッチテストの結果、皮膚反応は生じなかった(SIDS (Access on Dec. 2012))と報告されている。GHS分類:區(qū)分外
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ウサギの眼に本物質原液0.1 mLを適用した試験(OECD TG 405, GLP)で軽度の刺激性がみられたが、24, 48, 72時間の平均評點は角膜混濁:0.1、虹彩炎:0.2、結膜発赤:1.0、結膜浮腫:0.1であり、すべての刺激性反応は72時間以內に消失した(SIDS(Access on Dec. 2012))との報告に基づき區(qū)分外とした。GHS分類:區(qū)分外
呼吸器感作性
データなし。GHS分類:分類できない
皮膚感作性
モルモットを用いた皮膚感作性試験(マキシマイゼーション法)の結果、感作性は見られなかった(SIDS(Access on Dec. 2012))と報告されているが、試験群5匹(OECDガイドラインでは少なくとも10匹必要)と対照群4匹による限定的な試験であり、區(qū)分外とするには疑義がある。したがって、データ不足のため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない
生殖細胞変異原性
マウスの腹腔內投與による骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG 474, GLP)(體細胞in vivo変異原性試験)で陰性の結果(SIDS (Access on Dec. 2012))に基づき區(qū)分外とした。なお、in vitro試験ではエームス試験で陰性(SIDS (Access on Dec. 2012)が報告されている。GHS分類:區(qū)分外
発がん性
データなし。GHS分類:分類できない
生殖毒性
ラットの妊娠6~19日に経口投與(用量:25、100、400 mg/kg/day、)した発生毒性試験において、親動物の一般毒性として100 mg/kg/day以上で投與直後に流涎、400 mg/kg/dayで平均體重の有意な低下がみられたが、妊娠指標に対する影響、発生毒性および催奇形性はいずれも認められず(SIDS (Access on Dec. 2012))、本物質は仔の発生に悪影響を及ぼさないと考えられた。一方、ラットの経口投與による二世代生殖試験おいて、3度の出産を経て母動物、仔動物、F1世代の仔動物に有意な差はなく、また、生殖能に対する影響も認められなかった(USEPA/HPV (2004))が、試験用量は8~10 mg/kg/dayと極めて低用量の1用量のみであり、性機能?生殖能に対する悪影響をみるには用量的に不十分である。したがって、データ不足のため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
本物質40%とα-ヨノン60%を含む異性體混合物を経口投與(LD50値:4940 mg/kg)し、死亡は4時間~4日で発生し、毒性癥狀として抑制と振戦が報告されている(SIDS (Access on Dec. 2012))が、それ以上の詳細は不明であり、データ不足のため「分類できない」とした。GHS分類:分類できない
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
ラットの90日間混餌投與試験(OECD TG 408, GLP、用量:100, 1000, 10000 ppm (7.5, 77.5, 760.5 mg/kg bw/day))において、標的臓器は肝臓、腎臓および甲狀腺と報告されているが、肝臓については肝細胞肥大が認められ、代謝または排泄能を増加させるための適応性変化と見なされ(SIDS (Access on Dec. 2012))、腎臓についてはα2マイクログロブリンの産生が免疫組織化學的に確認され、雄ラット特有の現象で他の動物種に外挿されない(SIDS (Access on Dec. 2012))ことから、肝臓および腎臓での影響はヒトに対する悪影響を示すものではない。一方、甲狀腺への影響が見られたのはガイダンス値範囲の上限を超えた用量である(SIDS (Access on Dec. 2012))。以上より、ガイダンス値範囲內では悪影響はみられなかったもののガイダンス値範囲上限(100 mg/kg/day)付近での影響は不明であり、また、他経路のデータもないことから、本項の分類としては「分類できない」とした。GHS分類:分類できない
吸引性呼吸器有害性
データなし。GHS分類:分類できない