急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分外 ラットのLD50値として、5,200 mg/kg (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011)、HSDB (Access on June 2017))、5,800 mg/kg (HSDB (Access on June 2017)) との報告に基づき、區(qū)分外とした。
経皮
GHS分類: 區(qū)分外 ウサギのLD50値として、8,480 mg/kg (HSDB (Access on June 2017))、15,000 mg/kg (HSDB (Access on June 2017)) との報告に基づき、區(qū)分外とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外 GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 區(qū)分外 ラットの4時間吸入ばく露試験のLC50値として、22,574 ppm (ACGIH (7th, 2002))、28,710 ppm (ACGIH (7th, 2002))、68.4 mg/L (22,572 ppm) (HSDB (Access on June 2017))、87 mg/L (28,710 ppm) (HSDB (Access on June 2017)) との報告に基づき、區(qū)分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (104,264 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外 ヒトにおいて皮膚を刺激するとの記述 (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011))、及びウサギを用いた皮膚刺激性試験において、無傷及び有傷の皮膚で軽度の紅斑及び浮腫を生じるとの報告 (ACGIH (7th, 2002)) から、區(qū)分外 (國連分類基準の區(qū)分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2A ヒトにおいて眼を重度に刺激するとの記述 (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011))、及びウサギを用いた眼刺激性試験において、結(jié)膜の発赤、角膜潰瘍や混濁、虹彩への刺激、結(jié)膜浮腫を生じ、72時間後にも病変が殘り、重癥度の評點が10段階中の8であるとの報告 (ACGIH (7th, 2002)) から、區(qū)分2Aとした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない ウサギを用いた皮膚感作性試験において、繰り返し皮膚にばく露させたところ刺激性は見られたがアレルギー性皮膚炎は見られなかったとの記載 (ACGIH (7th, 2002)) があるが、1件のみであり実験條件や結(jié)果の詳細が不明であるため、分類できないとした。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない In vivoでは、ラットの優(yōu)性致死試験、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験 (GLP試験) で陰性 (HSDB (Access on June 2017))、陽性の報告 (1例) (ACGIH (7th, 2002)) がある。In vitroでは、細菌の復(fù)帰突然変異試験、哺乳類培養(yǎng)細胞のマウスリンフォーマ試験、染色體異常試験でいずれも陰性である (ACGIH (7th, 2002)、HSDB (Access on June 2017))。以上より、GLPで実施されたin vivoマウス小核試験で陰性結(jié)果が得られていることから、小核試験結(jié)果は陰性と判斷し、ガイダンスに従い分類できないとした。
発がん性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
生殖毒性
発生毒性試験としても、妊娠ラットに最大1,150 mg/kg/dayを妊娠8~20日に強制経口投與した試験で、母動物に體重増加抑制がみられた1,150 mg/kg/dayで胎児に軽微な影響 (胎児體重及び頭臀長の低値、骨化遅延) がみられただけであったとの報告 (ACGIH (7th, 2002)、HSDB (Access on June 2017)) がある一方で、妊娠ラットに最大1,000 mg/kg/dayを妊娠6~15日強制経口投與した試験では、母動物に500 mg/kg/day以上で體重増加抑制、胎児に1,000 mg/kg/dayで體重の低値、尾、心臓、椎骨の奇形発生率の増加がみられたとの報告 (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011)、HSDB (Access on June 2017)) がある。 以上、実験動物における生殖への影響及び発生影響に関して、陰性の報告もあるが、一方で明確に影響ありとする報告があり、本項は區(qū)分2とするのが妥當と判斷した。
GHS分類: 區(qū)分2 雄ラットに580及び1,160 mg/kg/dayを交配期間中8週間経口投與、又は825 ppmで12ヵ月間吸入ばく露し、雄の授精率を検討した試験において、いずれの投與経路でも精巣精細管上皮の巣狀壊死及び精子形成異常がみられたものの、授精率には影響はみられなかったとの報告 (ACGIH (7th, 2002)、HSDB (Access on June 2017))、並びに雄ラットに125 ppmで90日間吸入ばく露後に無処置雌と交配させ (交配期間中もばく露継続)、一方、雌ラットには交配期間中から分娩1ないし2日前まで、及び分娩後120回 (125 ppm、5日/週) ばく露後に雄と再交配させたが、出生児には離乳まで影響はみられなかったとの報告 (ACGIH (7th, 2002)、HSDB (Access on June 2017)) がある。また、ラットの雄には交配90日前から交配期間、雌には交配期間から離乳後10日まで、0.5%又は1%の濃度で飲水投與した生殖毒性試験では、0.5% (約500 mg/kg/day) 以上で交尾率及び分娩率の減少、死産児數(shù)の増加、及び児の生存率の低下が、1% (約1,000 mg/kg/day) で母動物に體重増加抑制がみられたとの報告 (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011)、HSDB (Access on June 2017)) がある。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
GHS分類: 分類できない 本物質(zhì)のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物ではラットの単回経口投與試験で、區(qū)分2超の2,500 mg/kgで運動失調(diào)、呼吸速度低下、運動能低下が、3,500 mg/kgで上記の癥狀に加えて振戦、立毛、衰弱が認められたとの報告がある (HSDB (Access on June 2017))。また、ラットの4時間単回吸入ばく露試験で、ばく露中及びばく露後4時間の観察期間中に呼吸異常及び神経?筋肉系の異常が、剖検では肺と肝臓の変色が認められたとの報告がある。この試験では癥狀がみられた用量の詳細な記載はないが、LC50値は區(qū)分2超の68.4 mg/L (22,572 ppm) と報告されていることから、影響はLC50値付近の區(qū)分2超でみられたと考えられる (ACGIH (7th, 2002)、HSDB (Access on June 2017))。いずれの経路でも毒性影響がみられた用量が區(qū)分2の範囲を超える量であることから、分類できないとした。
特定標的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
GHS分類: 分類できない ヒトに関する情報はない。ラットを用いた13週間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲 (蒸気) を超える1,000 ppm (ガイダンス値換算:2.19 mg/L) 以上で白血球數(shù)減少、脾臓重量減少、肝臓相対重量増加、3,000 ppm (ガイダンス値換算:6.57 mg/L) で敏捷性の低下、肝臓の小葉中心性肝細胞の軽微な腫脹?細胞質(zhì)の好酸球増多がみられ、ラットを用いた強制経口投與による14日間反復(fù)投與毒性試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)である250 mg/kg/day (90日換算値:38.9 mg/kg/day) 以上で體重増加抑制、血小板數(shù)の減少、區(qū)分2のガイダンス値を超える750 mg/kg/day (90日間換算値:116.7 mg/kg/day) 以上で肝臓相対重量増加、脾臓?胸腺相対重量減少、2,000 mg/kg/day (90日間換算値:311.1 mg/kg/day) で死亡、腎臓相対重量増加、肝細胞肥大?空胞化、胸腺萎縮、腎臓の皮質(zhì)尿細管好塩基球増加?拡張?急性腎盂炎等がみられている (環(huán)境省リスク評価第9巻:暫定的有害性評価シート (2011))。 以上、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)でみられた影響については、分類根拠としては不十分であったため、分類できないとした。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。