急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分3
ラットのLD50値として、68 mg/kg、94 mg/kg (EPA RED (1997))、78.5~126 mg/kg、89.7~196 mg/kg、83 mg/kg、86 mg/kg (ACGIH (7th, 2016)) の6件の報告がある。これに基づき區(qū)分3とした。
経皮
GHS分類: 區(qū)分外
ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (EPA RED (1997)、ACGIH (7th, 2016))、> 2,400 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、> 5,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2016)、JMPR (1989)) の3件の報告に基づき、區(qū)分外とした。
吸入:ガス
GHS分類: 分類対象外
GHSの定義における固體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類対象外
GHSの定義における固體である。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。なお、ラットのLC50値 (4時間) (OECD TG 403) として、> 500 mg/m3、> 654 mg/m3 (ACGIH (7th, 2016)) の2件の報告があるが、この値からは區(qū)分を特定することはできない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外
ウサギの皮膚刺激性試験 (4時間適用) において刺激性は認められなかったため (ACGIH (7th, 2016)、JMPR (1989))、區(qū)分外とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2B
ウサギの眼刺激性試験において、軽度の刺激性 (充血、眼脂) が認められたが48時間後には消失した (EPA RED (1997))。又は2/3の動物でごく軽度の結膜の紅斑が認められたが24時間後には回復したことから (JMPR (1998))、區(qū)分2Bとした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない
データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験で、感作性は認められなかったとの報告がある (ACGIH (7th, 2016)、JMPR (1989)) が、試験方法等詳細について不明であるため、分類に用いるには不十分なデータと判斷した。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 區(qū)分2
In vivoでは、マウスの優(yōu)性致死試験で陰性、チャイニーズハムスターの精原細胞を用いた染色體異常試験で陰性、マウスの末梢血赤血球、骨髄細胞を用いた小核試験、マウス骨髄細胞の染色體異常試験は陰性の結果が多いが、最近の評価書で、マウス骨髄/末梢血における染色體損傷の複數(shù)の陽性結果が報告されている (ACGIH (7th, 2016)、JMPR (1989)、EPA RED (1997))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養(yǎng)細胞の遺伝子突然変異試験で陰性、小核試験で陽性、染色體異常試験で陰性、姉妹染色分體交換試験で陰性である (ACGIH (7th, 2016)、JMPR (1989)、EPA RED (1997))。以上の情報から、in vivoでは陽性結果が考慮されると判斷した。なお、舊分類でマウスを用いた優(yōu)性致死試験で陽性の結果があることにより區(qū)分1Bと分類されているが、この結果については、JMPR (1989) はこの陽性結果は疑問であると記載しているため、本分類では採用しなかった。以上より、ガイダンスに従い區(qū)分2とした。
発がん性
GHS分類: 區(qū)分2
既存分類として、ACGIHがA3に分類しており、本項は區(qū)分2とした。試験データとしてはラット1年間混餌投與で膀胱乳頭腫及び膀胱がんの頻度増加、マウス1年間混餌投與で肝細胞腺腫の頻度増加、ラット2年間吸入ばく露で膀胱乳頭腫、肝細胞腺腫の頻度増加などが報告されている (EPA RED (1997)、JMPR (1989)、ACGIH (7th, 2016))。
生殖毒性
GHS分類: 區(qū)分2
ラットに混餌投與した2つの2世代生殖毒性試験のうち、低用量 (最大80 ppm (7~8 mg/kg/day)) の1試験では生殖毒性は認められなかったが、高用量投與での別試験ではF0、F1親動物に赤血球アセチルコリンエステラーゼ活性の低下 (雄は100 ppm以上)、體重低値 (500 ppm以上)、尿路上皮の過形成がみられる2,500 ppm (228~239 mg/kg/day) で、F1雌に腹當たりの著床痕數(shù)の減少、及び同腹児數(shù)の減少が認められた。また、F1、F2児動物には2,500 ppm で出生時體重の低値がみられた (EPA RED (1997)、ACGIH (7th, 2016))。一方、妊娠ラット、又は妊娠ウサギの器官形成期に強制経口投與した発生毒性試験では、いずれも母動物の10%超が死亡する用量 (ラット: 27 mg/kg/dayで 3/25例、ウサギ: 30 mg/kg/dayで 3/16例が死亡)においても、ウサギで僅かな胎児毒性 (著床後胚損失の軽度増加) がみられた以外に奇形を含む発生影響は認められなかった (EPA RED (1997)、ACGIH (7th, 2016))。
以上、ラット2世代試験で親動物の毒性発現(xiàn)量で生殖発生影響 (腹當たりの著床痕數(shù)減少、出生時體重の低値など) がみられたことから、本項は區(qū)分2とした。