急性毒性
経口
ラットにおける経口LD50 = 90(JMPR(2002))から、區(qū)分3とした?!咀ⅰ勘疚镔|の光學異性體であるフェンバレレート(α-シアノ-3-フェノキシベンジル=2-(4-クロロフェニル)-3-メチルブチラート)(ID269, CAS: 51630-58-1)も參照のこと。
経皮
ウサギにおける経皮LD50 > 2 g/kg(JMPR(2002), HSDB(2003), RTECS(2004))、もしくはラットにおける経皮LD50 > 5 g/kg(JMPR(2002), RTECS(2004))との報告があるが、區(qū)分を特定できないため、分類できない(區(qū)分5あるいは區(qū)分外)とした。政府による分類では「分類できない[但し、區(qū)分5または區(qū)分に該當しない]」という條件付きである。
吸入: ガス
GHSの定義における固體である。
吸入: 蒸気
データなし。
吸入: 粉じん及びミスト
【分類根拠】
(1)、(2)より、有害性の高い區(qū)分を採用し、區(qū)分2とした。舊分類からEUでGHS區(qū)分が追加されたことに伴い、急性毒性(吸入)の項目を見直したが、分類結果に変更はない(2022年)。
【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLC50:480 mg/m3(0.48 mg/L)(OECD TG 403、GLP)(CLH Report (2018)、EFSA (2014)、 JMPR (2002))
(2)ラット(雌)のLC50:570 mg/m3(0.57 mg/L)(OECD TG 403、GLP)(CLH Report (2018))
【參考データ等】
(3)本物質はEU CLHにおいて、區(qū)分2に分類されている。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
ヒトの皮膚を軽度に刺激するとの記述があること(ICSC(J)(2004))、ならびに、ウサギを用いた試験においてわずかに刺激性が示されている(JMPR(2002))ことから、區(qū)分3とした。なお、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)も參照のこと。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
ヒトの眼を軽度に刺激するとの記述があること(ICSC(J)(2004))、ならびに、ウサギを用いた試験において、眼に対する軽度な刺激が認められている(JMPR(2002))ことから、區(qū)分2Bとした。なお、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)も參照のこと。
呼吸器感作性
データなし。
皮膚感作性
ヒトへの反復または長期の接觸により、皮膚感作性を引き起こすことがあるとの記述(ICSC(J)(2004))があり、モルモットを用いたmaximization試験では、各反応は軽微であるものの高い感作率が見られる(JMPR(2002))ことから、區(qū)分1とした。なお、モルモットBuhler試験や別の皮膚感作性試験(試験法不明)では陰性と報告されている(JMPR(2002))。また、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)は皮膚感作性區(qū)分1とされている。
生殖細胞変異原性
マウス骨髄細胞を用いたin vivo小核試験で陰性、in vitro変異原性試験(培養(yǎng)細胞を用いた遺伝子突然変異試験および染色體異常試験)において陰性の結果(いずれもJMPR(2002))が見られることから、區(qū)分外とした。なお、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)は區(qū)分外とされている。
発がん性
ラット2年間投與試験で腫瘍原性ありとされる(RTECS(2004))が、データ不足で分類できない。なお、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)は區(qū)分外とされている。
生殖毒性
ラットを用いた2世代生殖毒性試験や、ラットおよびウサギを用いた催奇形性試験において、仔への明確な生殖?発生毒性は認められず(いずれもJMPR(2002))、區(qū)分外とした。なお、フェンバレレート(ID269, CAS: 51630-58-1)は區(qū)分外とされている。