急性毒性
経口
ラットのLD50値6200 mg/kg〔EHC 196 (1997)〕および9100 mg/kg〔EHC 196 (1997)〕から區(qū)分外と判斷されるが、メタノールの毒性はげっ歯類に比べ霊長類には強(qiáng)く現(xiàn)れるとの記述があり〔EHC 196 (1997)〕、ヒトで約半數(shù)に死亡が認(rèn)められる用量が1400 mg/kgであるとの記述〔DFGOTvol.16 (2001)〕があることから、區(qū)分4とした。
経皮
ウサギのLD50値、15800mg/kg〔DFGOTvol.16 (2001)〕に基づき、區(qū)分外とした。
吸入
吸入(ミスト): データなし
吸入(蒸気): ラットのLC50値>22500 ppm(4時間換算値:31500 ppm)〔DFGOTvol.16 (2001)〕から區(qū)分外とした。なお、飽和蒸気圧濃度は116713 ppmVであることから気體の基準(zhǔn)値で分類した。
吸入(ガス): GHSの定義における液體である。
皮膚腐食性?刺激性
ウサギに20時間閉塞適用の試験で刺激性がみられなかった〔DFGOTvol.16 (2001)〕とする未発表データの報告はあるが、皮膚刺激性試験データがなく分類できない。なお、ウサギに24時間閉塞適用後、中等度の刺激性ありとする報告もあるがメタノールによる脫脂作用の影響と推測されている〔DFGOTvol.16 (2001)〕。
眼に対する重篤な損傷?刺激性
ウサギを用いたDraize試験で、適用後24時間、48時間、72時間において結(jié)膜炎は平均スコア(2.1)が2以上であり、4時間まで結(jié)膜浮腫が見られた(スコア2.00)が72時間で著しく改善(スコア0.50)した(EHC 196 (1997))。しかし、7日以內(nèi)に回復(fù)しているかどうか不明なため、細(xì)區(qū)分せず區(qū)分2とした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
皮膚感作性:モルモットを用いた皮膚感作性試験(Magnusson-Kligman maximization test)で感作性は認(rèn)められなかったとの報告〔EHC 196 (1997)〕に基づき、區(qū)分外とした。なお、ヒトのパッチテストで陽性反応の報告が若干あるが、他のアルコールとの交差反応、あるいはアルコール飲用後の紅斑など皮膚反応の可能性もあり、メタノールが感作性を有するとは結(jié)論できないとしている((DFGOT vol.16 (2001) ))。
呼吸器感作性:データなし
生殖細(xì)胞変異原性
マウス赤血球を用いたin vivo小核試験(體細(xì)胞in vivo変異原性試験)において、吸入ばく露で陰性〔EHC 196 (1997)〕、腹腔內(nèi)投與で陰性〔DFGOT vol.16 (2001)、PATTY (5th, 2001)〕、であることから區(qū)分外とした。なお、マウスリンフォーマ試験の代謝活性化(S9+)のみで陽性結(jié)果〔EHC 196 (1997)、DFGOT vol.16 (2001) 〕はあるが、その他Ames試験〔EHC 196 (1997)、DFGOT vol.16 (2001)、PATTY (5th, 2001) 〕やマウスリンフォーマ試験〔EHC 196 (1997)、DFGOT vol.16 (2001) 〕やCHO細(xì)胞を用いた染色體異常試験〔DFGOT vol.16 (2001) 〕などin vitro変異原性試験では陰性であった。
発がん性
新エネルギー?産業(yè)技術(shù)総合開発機(jī)構(gòu)(NEDO)による未発表報告ではラット?マウス?サルの試験で発がん性なしとしている〔EHC 196 (1997〕。また、ラットを用いた8週齢より自然死するまで飲水投與した試験で、雌雄に頭部と頸部のがん及び雌に血液リンパ網(wǎng)內(nèi)系腫瘍の発生が有意かつ用量依存的に増加したと報告されている(ACGIH(2009))。しかし腫瘍の判定が標(biāo)準(zhǔn)的方法と異なり、動物の自然死後に行われていないため、評価あるいは比較が困難と考えられる。以上の相反する情報により分類できない。
生殖毒性
妊娠マウスの器官形成期に吸入ばく露した試験において、胎児吸収、脳脫出などが見られ〔PATTY (5th, 2001)〕、さらに別の吸入または経口ばく露による試験でも口蓋裂を含め、同様の結(jié)果が得られている〔EHC 196 (1997)、DFGOT vol.16 (2001)〕。メタノールの生殖への影響に関して、証拠の重みに基づく健康障害としての科學(xué)的判斷がなされ、ヒトのデータは欠如しているが動物による影響は明確な証拠があることから、ばく露量が十分であればメタノールがヒトの発生に悪影響を及ぼす可能性があると結(jié)論されている〔NTP-CERHR Monograph (2003)〕。以上によりヒトに対して発生毒性が疑われる物質(zhì)とみなされるので區(qū)分1Bとした。
特定標(biāo)的臓器毒性(単回ばく露)
ヒトの急性中毒癥狀として中樞神経系抑制が見られ、血中でのギ酸の蓄積により代謝性アシドーシスに至る。そして視覚障害、失明、頭痛、めまい、嘔気、嘔吐、頻呼吸、昏睡などの癥狀があり、時に死に至ると記述されている(DFGOT vol.16 (2001)、EHC 196 (1997))。また、中樞神経系の障害、とくに振せん麻痺様錐體外路系癥狀の記載(DFGOT vol.16 (2001))もあり、さらに形態(tài)學(xué)的変化として脳白質(zhì)の壊死も報告されている(DFGOT vol.16 (2001))。これらのヒトの情報に基づき區(qū)分1(中樞神経系)とした。標(biāo)的臓器としてさらに、眼に対する障害が特徴的であるので視覚器を、また、代謝性アシドーシスを裏付ける癥狀として頭痛、嘔気、嘔吐、頻呼吸、昏睡などの記載もあるので全身毒性をそれぞれ採用した。一方、マウスおよびラットの吸入ばく露による所見に「麻酔」が記載され(EHC 196 (1997)、PATTY (5th, 2001))、ヒトの急性中毒に関する所見にも、中樞神経系の抑制から麻酔作用が生じていると記述されている(PATTY (5th, 2001))ので、區(qū)分3(麻酔作用)とした。
特定標(biāo)的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
ヒトの低濃度メタノールの長期ばく露の顕著な癥狀は広範(fàn)な眼に対する障害だったとする記述〔EHC 196 (1997)〕や職業(yè)上のメタノールばく露による慢性毒性影響として、失明がみられたとの記述〔ACGIH (7th, 2001)〕から區(qū)分1(視覚器)とした。また、メタノール蒸気に繰り返しばく露することによる慢性毒性癥例に頭痛、めまい、不眠癥、胃障害が現(xiàn)れたとの記述〔ACGIH (7th, 2001)〕から、區(qū)分1(中樞神経系)とした。なお、ラットを用いた経口投與試験で肝臓重量変化や肝細(xì)胞肥大〔PATTY (5th, 2001)、IRIS (2005) 〕などの報告があるが適応性変化と思われ採用しなかった。
吸引性呼吸器有害性
データなし