急性毒性
経口
ラットLD50値: 3570 mg/kg bw、4100 mg/kg bw (SIDS (Access on Jun. 2010) 。(GHS分類:區(qū)分外)
経皮
ウサギLD50値: >5000 mg/kg bw (SIDS (Access on Jun. 2010)) により區(qū)分外とした。(GHS分類:區(qū)分外)
吸入
吸入(ガス): GHSの定義における液體である。(GHS分類:分類対象外)
吸入(蒸気): データなし。(GHS分類:分類できない)
吸入(ミスト): ラットLC50値 >13.96 mg/L/4h [ >6.98 mg/L/8hからの換算値](SIDS (Access on Jun. 2010))。なお、試験濃度(6.98 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(5.18 mg/L)より高いので、粉じん/ミストの基準値を適用した。(GHS分類:區(qū)分外)
皮膚腐食性?刺激性
ウサギに試験物質原液を20時間適用した試験で紅斑を認めたのみで48時間後には回復し、軽度の刺激性(slightly irritating)(SIDS (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:區(qū)分外(JIS分類基準))
眼に対する重篤な損傷?刺激性
ウサギの試験で適用24時間後のDraize scoreは角膜混濁1、結膜発赤1、結膜浮腫0であり、8日後には完全に回復(SIDS (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:區(qū)分2B)
呼吸器感作性又は皮膚感作性
呼吸器感作性:データなし。(GHS分類:分類できない)
皮膚感作性:本物質はモルモットのmodified Draize TestおよびOpen Epicutaneous Testによる皮膚感作性試験、およびヒトでのマキシマイゼーション試験においていずれも感作性を示さず、感作性物質ではない(SIDS (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:區(qū)分外)
生殖細胞変異原性
マウスに腹腔內投與による骨髄細胞を用いた小核試験(in vivo體細胞変異原性試験)で陰性(SIDS (Access on Jun. 2010))。なお、in vitro試験ではエームス試験で陰性 (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:區(qū)分外)
発がん性
データなし。(GHS分類:分類できない)
生殖毒性
妊娠ラットの器官形成期に経口投與による発生毒性試験において、母動物の一般毒性が現れた高用量(1000 mg/kg/day)およびそれ以下の用量で妊娠および発生の指標に影響は認められず、催奇形性の兆候は見出されていない(SIDS (Access on Jun. 2010))。一方、ラットに13週間反復経口投與により高用量(1000 mg/kg/day)で精子形成に影響を與え、精巣毒性を引き起こした(SIDS (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:データ不足で分類できない。)
特定標的臓器?全身毒性(単回ばく露)
ラットに1360 mg/kg以上の経口投與により、鈍麻、無緊張、呼吸困難、腹臥位および側臥位の癥狀が用量の増加とともに強くなったが、4650 mg/kg以下の生存動物では投與5日以內には癥狀は回復し、解剖の結果、異常は見られなかった(SIDS (Access on Jun. 2010))。また、ラットに2000~5000 mg/kgを経口投與した別の試験で観察された主な癥狀は即座の興奮に続く運動失調であり(SIDS (Access on Jun. 2010))、さらに、高濃度の吸入ばく露直後に平衡障害が認められたが翌日には回復したと報告されている(SIDS (Access on Jun. 2010))。(GHS分類:區(qū)分3(麻酔作用))
特定標的臓器?全身毒性(反復ばく露)
ラットの3ヵ月間経口投與試験(OECD TG 408, GLP準拠)において、全用量(50~1000 mg/kg/day)で影響が見られ、標的臓器は腎臓、肝臓および精巣であると記載されている(SIDS (Access on Jun. 2010))。肝臓では肝重量増加と小葉中心性肝細胞肥大が高用量(1000 mg/kg/day)で認められ、精巣への影響は精巣萎縮が高用量(1000 mg/kg/day)で認められたが、対照群および他の投與群では見出されていない。腎臓についてはα-2μグロブリンの蓄積に因る影響で雄の全用量で発生したが、ヒトでの毒性學的関連性のないラット特有の現象であることが知られている。(GHS分類:経口では區(qū)分外に相當するが、データ不足で分類できない。)
吸引性呼吸器有害性
データなし。(GHS分類:分類できない)